まず最初に、場所選びです。
これは、最も重要なポイントです。デイサービス経営においては、地域に思い入れ、何かしらの資源や人脈があることによる効果があるからです。
自分が開業しようとする地域に思い入れがあることは、もし事業が苦戦した時でも、踏みとどまろうとする大きなモチベーションになります。
なぜなら、自分がその地域で介護事業を行う意味、理念を強く持っていることの表れだからです。事業性の面から高齢化率、他事業所との競合分析をしたうえで地域をせんたくすることは、経営的視点から見れば重要なことです。
以上のように、デイサービスは、住み慣れた地域での生活を支えるために利用者へ介護サービスを提供する、地域性の高い事業です。
各地域に地域の介護の窓口として開設されています。それらにデイサービスも併設されている場合もありますが、公平に地域のデイサービスの情報を利用者に伝えてくれます。
また相談に行く際に、利用者が目にすることで先に見学に来るなどのメリットもあります。
方法として、店舗改修、民家活用、新築などがあります。かけられる費用や事業のコンセプトなども踏まえて選択することになります。
重要なのは、高齢者の限られた貴重な時間を過ごしていただく大切な時間を共有する場所です。同時にスタッフも仕事を通して過ごす場所ということです。
また、「安く開設できる物件があれば、場所はどこでもイイ」という方が意外と多くいます。
ですが、対人援助サービスである介護事業には、地域に根差して展開していくことが求められます。在宅での生活を支えるデイサービスは特にそうですので、初期投資を抑えたいからという理由だけでは失敗する可能性が大きいです。
物件というものはタイミング、縁も大きいので、なによりもまず、地域を重視することが必要です。
以下がポイントです。
自己資金以外にも、資金調達には次のようなものがあります。
1・国、自治体による補助・助成金
2・国、自治体による公的融資
3・金融機関からの融資
■法人設立
デイサービス経営には、法人格の取得が必要です。おもに、株式会社、合資会社、NPO法人、社会福祉法人などになります。
かわはら行政書士事務所の専門分野ですので、どれにすれば良いのか不明な場合ご相談ください。
■介護保険の事業者指定
介護保険サービスを提供する事業者としての認可を得るための手続きです。申請書類やその提出期限、審査期間などの詳細は地域により異なるので、ご相談ください。
近年では、デイサービス間の競争が激化し、重要性が増しています。
デイサービスのブランディングといっても、介護保険制度の上での事業なのでしっくりこない、というイメージを持ってしまう人が多いと思います。
しかし、デイサービスの全国事業所数は全国の主要コンビニの店舗数とほぼ同数です。コンビニでは、会社によって、お弁当にこだわったり、スイーツにこだわったり、チケット購入ができるようにしたりと差別化をしています。
では、現在のデイサービスはどうなっているのでしょうか。お風呂や食事、レクリエーション、機能訓練にこだわっている事業所もあります。とはいえ、事業 所独自に特色を持っていても、利用者やケアマネージャーには明確に伝わっていないのが現状です。介護保険制度に則って運営する以上、法的ルールを厳守する 必要があるので違いを出すのは難しいと感じることもあります。
たとえば、機能訓練特化型としてスタートしても、同じ方向性のデイサービスが同一地域内にできた場合、その違いが第三者にわかりにくいのが現状です。自 社の違いを認識してもらうにはサービスを地域に周知する営業体制が必要ですが、それだけでなく、自社の地域でのポジションの位置づけを把握し、価値を高め ることが必要になります。